僕がギターを始めたての頃って、弦を変える時になんとなくマーチンだったりギブソンだったりの有名そうなメーカーの弦を適当に買ってたんだよね。
それも悪くないけど、出来ることなら数ある弦の中からもっと自分に合う弦に出会えると演奏が楽しくなるぜ!
「この弦を使えば、マーチンみたいな音が出るんでしょ?」
なんて、今思えば悲しい勘違いをしていた時期もありました。
弦の種類によって音色や響き、弾きやすさが変わるのは確かですが、何が良いかを決めるのは自分基準で構いません。
正解のない弦選びですが重視するポイントを知っておくだけで、やんわり弦を選ぶのではなくてあなたの表現したい方向へギターを導いてくれるようになります。
弦の素材の種類
アコギ弦の素材には大きく分けて、ブロンズ弦とフォスファーブロンズ弦の2種類あります。
ブロンズ弦
画像では見にくいかもですが、右上の方に80 /20BRONZEと書いているのが見えると思います。
有名メーカーのマーチンとかダダリオのパッケージを見るとブロンズ弦にはこのような表記がされています。(85/15とかもあります)
ブロンズ弦の特徴としてクセのない音色で低音・中音・高音のバランスが良い(どちらかというと低音より)、聞いていて耳馴染みの良い、スタンダードな弦だな。
ギターを購入した際にかなりの確率でこのブロンズ弦が張られています。
あと、このあと紹介するフォスファーブロンズ弦よりも少し価格が安い傾向があるので費用も抑えられるのもいいところ。
ブロンズと言っても青銅とスズの合金になります。
この80/20とは銅とスズの配合比率を書いているのですが、スズが少ない方が重たく硬いニュアンスの音になると言われています。
ブロンズ弦といえば80/20の配合が標準とされています、というか、それ以外はあまり売っておらず、「それ85/15の弦だね」ってわかる人がいたら神様だと思っています。
僕には全く違いがわかりませんでした。
どうしても、気になる方は交換の際に一回試しに聴き比べてみてもいいでしょう。
弦の色は6から3弦が五円玉をピカピカに磨いたような金色をしています。
フォスファーブロンズ弦
先程のブロンズ弦とは違い、銅を主成分にしてはいますが、その中にリンという素材を多く混ぜ込んであります。
音色はブロンズと比べるとシャリンシャリンとした、きらびやかな音色が混ざり、シャキッとした綺麗な音が特徴です。
中にはこのシャリシャリ感が耳に痛いとか好きではない方もいます。
僕はどちらかというと好きですし、使用されている人も比較的フォスファーブロンズが多いような気がします。
弦の色は基本的に十円玉をピカピカに磨いたような赤みがかった明るい銅の色をしています。
リンを混ぜることによって、ブロンズより弦の劣化が遅い傾向があるぜ!
錆びたりするのを少しでも長く防ぎたい方はフォスファーブロンズがおすすめです。
通常の弦とコーティング弦
ギター弦の中には特に加工のしていない通常の弦とコーティング弦というものが存在します。
コーティング弦とはその名の通り、弦の周りに特殊な加工を施し、弦を劣化しにくくした弦です。
通常の弦は弾いていると手の脂や汗と空気の酸化等であっという間に錆びて、張り立ての音はすぐ無くなってしまうんだよな、、
毎日弾く人間の体感だと一週間くらいで通常弦は美しい音がなくなり、籠もった音になる感覚です。
それに比べてコーティング弦は弾く頻度にも寄りますが、最低でも1ヶ月、長い人だと半年くらいは見た感じは張った後すぐのようなままです。
毎日弾いて、聴き比べると音は2、3週間くらいで徐々に籠もり始めるのですが、それでも通常弦に比べるとその劣化スピードは何十倍も遅いです。
値段は通常弦の大体2倍くらいはするな。
ネットで安くても各メーカーの弦は1,500円以上はしますかね。
しかし、弦の持ちは倍以上だと考えるとコスパはコーティング弦の方が圧倒的に良いです。
一週間で弦が錆びてその度交換してってなると時間もたくさん掛かるし、練習の時間が減るのを考えると断然コーティング弦がおすすめです。
早くても1・2ヶ月に一回替えればOK!ってなると気も楽ですしね。
弦の太さ(ゲージ)
最後に弦の太さについて。
よく表記されている太さの種類に
ゲージ表記と太さ
太い
⬆️
ベビーゲージ(014−059)
レギュラー・ミディアムゲージ (013−056)
ライトゲージ (012−053)
カスタムライトゲージ (011−052)
エクストラライトゲージ (010−047)
⬇️
細い
このような表記がされおり、それぞれ弦の太さが違うセットがパッケージされています。()の中は(1弦の太さー6弦の太さ)を表記しています。
よく勘違いあるのですが、単位はミリではなくインチ。
エクストラライトゲージの1弦は0.010インチということです。
太い弦の特徴
太いほど、音量が大きくなり、音の伸びも長くなる、低音が響きやすくなる。
迫力のあるサウンドが魅力。
デメリットは弦を抑えづらくなる、細かなプレイが行いづらくなる。
細い弦の特徴
細いほど繊細で軽い音になる、高音が響きやすくなる。
弦を抑えやすくなり、テクニカルなプレイもしやすくなる。
デメリットとして、音量を稼ぎにくくなる、ジャキジャキした音になるので聞く人によっては耳障りな音に聞こえてしまう。
一番の違いは弦の太さで抑えやすさが大きく変わってきます。
弦を他のものに例えると「綱引きの綱」と「たこ糸」をピンと張って、指で抑えつけると想像でも抵抗感が違うことがわかるよね。
ギターの弦だと見た目だと分かりづらいけど、ちょっとの太さで大きく違うんだぜ!
このゲージに関してはネットで調べるといろんな人の意見が山程出てきます。
見た感じライトゲージをおすすめしている方が多いようです。
ある程度音量を稼げて、太すぎるということもないという真ん中理論でしょうか?
しかし、僕が使用した感じ、ライトゲージは全然ライトではないです、、、
正直、弦高を低く設定して、抑えやすいギターでのライトゲージは音量も稼げてバランスが良いと思います。(弦の高さを下げると大きい音が出しにくくなります。)
しかし、6弦の弦高が2.5ミリくらいの標準的なギターでライトゲージを張るととてもじゃないけどフィンガーピッキングのようなテクニカルなプレイは難しくなってきます。
ここで弦の選び方
自分の今のやりたい曲は何か考えてみましょう。
コードをジャカジャカ弾いて弾き語り。
単音弾きをいっぱいしてインストミュージックを弾きたい。
歌いながら弾きたいけど、途中でアルペジオを混ぜ込んでカバーをしたい。
思い浮かんだでしょうか?
先程の太い弦と細い弦の特徴を見ながら、
ジャカジャカコードを弾くだけなら迫力が出せた方が良いからミディアムかライトゲージを張ってみよう!
素早く指を運んで単音弾きを練習しないといけないから細めの弦を使って弾きやすいゲージのエクストラライトにしてみよう、ライブではアンプやマイクに繋いで音量をカバーしよう。
コードのアルペジオもしたいから太すぎず細すぎない弦が良いなぁ、カスタムライトゲージがあるぞ、これを使ってみよう!
と、こんな感じで自分のプレイスタイル、弾きたい曲を目印にして弦を張っていきましょう。
ネットやYou Tubeで
「おすすめのアコギ弦はこれ!!」
と投稿されてたりしますが、あくまでその人のプレイスタイルではその弦の素材、太さが合っているだけであって、今のあなたに合うとは限らないので注意しましょう。
その人と同じようにギターが弾きたい!と思っているのであれば同じものを使うの有りですけどね!
今回はアコギの弦について書いていきました。
ブロンズとフォスファーブロンズに関しては一回ずつ使ってみて好きだなと思う音色の方を使えばいいと思います、どちら優れているとはないので。
通常弦とコーティング弦に関しては、正直コーティング弦に勝てるところが通常弦には見当たりません。。。
コーティングのツルツルした触り心地が嫌だと言う方もいらっしゃいますが、それにしても弦の持ちが何倍違うのでコスパでは圧倒的です。
ここに関してはコーティング弦をおすすめさせてください、中でもエリクサーという弦は数あるコーティング弦の中でも頭ひとつ飛び抜けて持ちが良いです⬇
毎日弾いてても2ヶ月は全然耐えれます。
僕の愛用しているギブソンのJ-45にはフォスファーブロンズのカスタムライトゲージを張っています。
弾き語りでコードも弾くし、ハイフレットを弾いたりするので太すぎず、細すぎない太さを選んでいます。
太さに関しては上で書いたとおりです。
今、練習している曲が、なんか弾きにくいなって思ったら、細くしてみる。
ボリュームが少ないなと思ったら、太くしてみる。
その中間がないかなと思ったら、中間の太さを探してみる。
弦は消耗品なので交換時期のたびに試行錯誤をして、その時の自分に合った弦を見つけていきましょう。
ではまた次回。
ino